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シリーズ: 心臓病、生活習慣病について

No.000018

● 脳梗塞・心筋梗塞後の生活で注意すること

動脈硬化症というひとつの病気ととらえ治療や予防をしていくことが大切です。
心筋梗塞や脳梗塞などは別の病気ではなく、動脈硬化症(どうみゃくこうかしょう)という同じ原因で生じてくる病気です。それぞれ心臓や脳の別の病気と考えず、動脈硬化症というひとつの大きな病気ととらえ治療や予防をしていくことが大切です。動脈硬化症は、加齢、脂質異常症(ししついじょうしょう)や糖尿病、高血圧、喫煙、運動不足、肥満などが重なり、長い時間をかけて血管の壁に脂などが付着し成長して生じると考えられます。動脈硬化症が進行すると最終的には動脈の血流が遮断されて、酸素や栄養が重要組織に到達できなくなり壊死(えし)してしまいます。このような状態は発生した臓器ごとに、脳に生じれば脳梗塞、心臓に生じれば心筋梗塞といいます。また、心臓の場合は完全に血流が遮断されていない狭心症(きょうしんしょう)という状態があります。このような場合は冠動脈ステントを動脈硬化の場所に留置する治療をすることで、心臓が壊死する前に血流を再開させることができ、未然に心筋梗塞を予防できます。
動脈硬化症は、脂質異常症や高血圧、糖尿病などの病気の数が多いほど動脈硬化症の進行が早くなることが分かっていますので、それぞれの病気について内科的治療や食事療法、運動療法などを適切に行うことにより病気の数を減らすことで進行を遅らせることができます。また、脳梗塞に出されている血液の流れをよくする薬は心筋梗塞の予防にも効果がありますし、血圧、血糖、コレステロールを下げる薬にも動脈硬化の進行を抑える効果があり心臓と脳の両方によい効果が期待できますので、薬による治療を継続してください。食事は脂分(肉類、バター、揚げ物)や糖分(果物も含まれます)を控えめにし、野菜などを多めにとってください。運動については、急に汗をたくさんかくようなきつい運動はかえって血液を粘くし心臓や脳の血管をつまりやすくしますので、水分をとりながら散歩などの軽い運動を1日30分程度、毎日続けることが大切です。なお、現在は安定した状態でも、年をとると心筋梗塞や脳梗塞などが再発してくることがありますし、心筋梗塞後の心臓の状態によっては過激な運動を行うと心臓の状態が悪化することもありますので、定期的に専門医を受診して、心臓や脳の病気の進行が無いか、運動量や水分量は問題が無いかを点検してもらうことも必要です。
我が国において、高齢化や運動不足による糖尿病などの増加により動脈硬化症が原因の病気が増加しており、その発生予防は大変重要な課題となっています。健康診断などで、コレステロールや血圧、血糖の異常があれば早期から治療を行うこと、運動の習慣をつけることや食事の内容やカロリーに気をつけるなどの、日ごろの体調管理が動脈硬化症に対する一番の予防策になると思います。
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